とってぃブログ

現役理系東大生による、圧倒的成長を遂げるためのブログ

カフェ人間(1)

f:id:tottieblog:20170330214829j:plain

 

先日、コンビニ人間を読みました。

 

コンビニ人間

コンビニ人間

 

 

読んだ後味はあんまり良くなかったですね。

なんか色々考えさせられたというか・・・。

 

コンビニ人間」の感想は置いておいて、今回は僕のバイトの経験を元に、「カフェ人間」を執筆しましたので、お読みいただきたいと思います。

尚、「コンビニ人間」を読んでから約一ヶ月経っていて、手元に「コンビニ人間」の本もないので、内容は完全にオリジナルです。

 

カフェ人間

 カフェの朝は早い。出勤前のサラリーマンが朝食を食べに来たり、コーヒーを飲みに来たりし始めるのが午前7時。その約1時間前から開店に向けての準備が始まる。家と店が離れている店員は、始発に乗って店に出勤する。昨夜に搬入された食材を納品したり、モーニングのメニューを仕込んだりと、それぞれのポジションに分かれて決められた仕事をこなしていく。

 今日のシフトは7:00〜16:00。間に30分の休憩を2回挟むので、労働基準法の上限である8時間の勤務である。シフトの20分前に店に行くと、もうすでにお客様が店の前で待っていた。僕は早速カフェ店員の仮面を被って、「おはようございます」と挨拶をする。慌ただしく着替えを済ませて店に戻ると、すでに開店時間を迎えていた。ワークスケジュール、略して「ワースケ」を確認して、自分のポジションに就く。どうやら始めの1時間はウォッシャーのようだ。

 カフェバイトの良いところの一つは全てのポジションを経験できることだ。居酒屋やファミレスはフロアとホールに仕事が分けられ、通常どちらか片方に就くことになる。しかし、カフェの場合は、1レジ(レジを打つ人)・バリスタ(ドリンクを作る人)・フード(食事を作る人)・ウォッシャー(皿洗いをする人)の全てのポジションを教えられ、一時間ごとに交代して行う。長時間働いても飽きが来ないシステムになっているのだ。

f:id:tottieblog:20170330213940j:plainf:id:tottieblog:20170330213950j:plain

 

f:id:tottieblog:20170330213959j:plainf:id:tottieblog:20170330213956p:plain

  開店したばかりで洗い物も少ないので、テイクアウトカップなどの補充をゆったりと行いながら時間を潰していく。ふとレジの方を見ると、お客様がレジの前で5、6人待機していた。朝のピークタイムが始まったのだ。僕は慌てて2つ目のレジに向かう。

「お次でお待ちのお客さま、こちらからもお伺いします。」

今まで何千回、何万回も繰り返したセリフを放つ。一旦レジが片付くと、慌てて下げ台に向かい、溜まっていた食器を洗浄機にかける。本来ゆったりとした時間が流れているはずのカフェだが、裏では仕事に追われる慌ただしい時間が流れているのだ。

 朝のピークタイムを乗り越え、昼までお客様の数が減る「アイドルタイム」が始まった。僕はバリスタのポジションに就く。アイドルタイムだからといってぼーっとはしていられない。朝のピークタイムで使った分の仕込みを昼のピークタイムに備えて仕込み直さなくてはならないのだ。ロイヤルミルクティーの仕込みをしていると、

「ショートラテお願いします。」

1レジからオーダーが入った。仕込みを中断してショートサイズのカフェラテを作り始める。お客様が来ないと油断しているときに限ってオーダーが次々にくるから厄介だ。

「テイクアウトでラージソイロイヤルお願いします。」

前日に仕込んであったロイヤルミルクティーを取り出し、スチーマーで温める。お客様に提供する前に、一応オーダーを確認するとソイの二文字が目に入って来た。

「まずい、牛乳じゃなくて豆乳だった。」

僕は申し訳なさそうな顔を作って、

「お客様、申し訳ございませんが

もう一度作り直しますので、もう少々お待ちください。」

と謝る。もう一度作り直そうとソイロイの仕込みに手を伸ばすが、お客様はお怒りだ。

「急いでいるので、返金してください」

「あと30秒待っていただければ新しいもの出せるのに」と思いながらも、返金を行う。朝から幸先が悪い。今日は怒られることが多そうだ。